2009年2月19日木曜日

フェティシズム

 ほんらいフェティシズムという言葉は、18世紀の原始宗教に関する研究から広がったものだ。フェティッシュとは「未開人」があがめる「神の宿った呪物」を指している。19世紀になると、今度はマルクスがこの言葉を用いた。資本主義社会においては、あらゆる物が、交換可能な使用価値を帯びる。そのような状況下でこそ、ただの紙切れにすぎない紙幣にも、何か一定の価値が備わっているかのような錯覚が生まれてくる。この感覚が「フェティシズム」なのだ。

  (『生き延びるためのラカン』、斎藤 環)

0 件のコメント:

コメントを投稿